[18] 環境問題−地球温暖化− 
2002/4/24 (水) 00:04:09 環境、フロンガス、地球温暖化防止条約
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<「インド洋の楽園」モルジブ諸島は水没してしまうのか>


 19・20世紀は、後先を考えずに無謀な開発(自然破壊)が
大規模に行われた時期であった。
地球の自然は、このすさまじい開発の勢いに対応できなくなっており、
地球環境問題が21世紀の人類最大の課題になることは間違いない。
 1970年以降、冷凍・冷蔵技術がネットワーク化され
(コールド・チェーン)、あらゆる食物は1年間ほどの保存が
きくようになり、世界中の食物がスーパー、コンビニで買え、
家庭用冷蔵庫で保存されるようになった。
「飽食の時代」である。
しかし、世界中に張りめぐらされた冷凍・冷蔵システムの冷媒として
大量に用いられたフロンガスは、成層圏にあって生物に有害な紫外線を
除去しているオゾン層を大規模に破壊してしまい、
オゾンホールが急速に広がっているのが明らかにされた。

自然が30億年かかってつくり上げてきた生物生存の基盤が、
たった30年で急速に破壊されたのである。
あわてた先進国は、モントリオール条約でフロンガスの製造を禁止した。
 現在、地球上には230以上の「100万都市」があり、
多くの火力発電所、工場が温暖化ガスを排出し、
約6億台の自動車も二酸化炭素を排出している。
このままでは21世紀末には、現在より気温が2〜6度上昇し、
地球環境が激変すると警告されている。
 そこで、1992年の地球サミットは、地球温暖化防止条約を
結ばざるを得なくなった。
インド洋に浮かぶモルジブ諸島は珊瑚礁群からなる地上の楽園だが、
1メートル水位が上がると水没してしまう。
いまのままで温暖化が進むと、
21世紀末には最低でも1メートルは水位が上がるとされており、
このままでは美しいモルジブ諸島は、
100年以内に姿を消してしまうことになる。


宮崎正勝著「早わかり<世界>近現代史」(日本実業出版社)より


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